【求人サイトの広告運用ガイド】プロが教える失敗しない媒体選定と戦略の組み立て方」

澤田 有佑

WRITER澤田 有佑

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求人サイトの集客、何から始めるべきか?

求人サイト運営における最大の課題、それは「集客」です。Indeed、求人ボックス、スタンバイ、Google広告、Yahoo!広告、SNS広告…数ある選択肢を前に、「どの媒体に、どう予算を配分するのが正解なのか?」と確信が持てずにいませんか。

これから広告運用を始める方はもちろん、すでに取り組んでいるものの「思うように応募が集まらない」「かけた費用の効果が見合わない」と感じている方へ。

本記事では、数多くの求人サイトを支援してきたプロの視点から、求人サイトの広告運用で成果を出すための基本的な考え方と、その土台となる「戦略の設計図」について、分かりやすく解説します。あなたのサイトの集客を改善するヒントとなれば幸いです。

【ステップ1】まずはIndeedで応募獲得の基盤を作る

まずはIndeedで応募獲得の基盤を作るためのイメージ画像

求人サイト立ち上げ後の最初の広告は、まずIndeedから始めることをお勧めします。なぜなら、Indeedが最も成果、つまり応募数を集めやすいサイトだからです。理由は大きく3つあります。

  • 1. 圧倒的な利用者数
    Indeedは世界No.1求人サイト※1であり、日本国内の月間訪問数2,120万以上※2です。広告は「人」がいる場所でなければ意味がありません。その点でIndeedは、最も効率的に多くの求職者にアプローチできる求人サイトです。
  • 2. クリックの質の高さと、費用の無駄の少なさ
    Google広告などと異なり、Indeedは仕事探しを目的とした人のみが利用するため、広告をクリックするユーザーはすべて「求職者」です。そのため、採用に繋がらない無駄なクリックが発生しにくく、費用対効果の高い広告配信が期待できます。
  • 3. 求人単位での詳細な予算コントロール
    Indeedは、求人レベルでグループ分けを行い、キャンペーンを設定することができます。これにより、「どの求人に応募を集めたいか」という意図に合わせて詳細に予算を配分でき、戦略的な広告展開がしやすくなっています。

また、弊社のこれまでの運用実績においても、Indeedは主要な応募獲得源となっており、求人媒体の集客手段として欠かせないものと位置づけています。

※1 Comscore, 総訪問数, 2025年3月
※2 SimilarWeb, 総訪問数, 2025年7月

【ステップ2】「求人ボックス」と「スタンバイ」で応募を増やす

Indeedでの応募獲得が安定し、さらに多くの応募を集めたくなったら、次のステップは「求人ボックス」と「スタンバイ」の活用です。

これら2つの媒体は、Indeedと同様に「求人情報一つひとつを広告として運用する」モデルであり、Indeedに次ぐ利用者規模を持っています。主戦場であるIndeedを補強する形でこの2媒体を併用することで、より多くの求職者にリーチを広げ、サイト全体の応募数をさらに厚くしていくことができます。

サイトの収益モデルで適切な運用戦略を確立する

サイトの収益モデルで適切な運用戦略を確立するイメージ画像

さて、どの媒体を使うかが決まったら、次に考えるべきは「どう使うか」です。実は、ここが最も重要であり、予算を適切に使えるかどうかが決まります。この運用戦略をしっかり決めてから、広告を配信していくべきでしょう。

フェーズ1:まず、サイト全体の「応募数最大化」を目指す

どんな収益モデルであれ、立ち上げ初期は「応募が来るサイトである」ことを証明することが最優先です。応募がなければ、顧客も売上も生まれません。

この段階でのKPI(重要目標達成指標)は、サイト全体の「応募総数」「平均応募単価(CPA)」。まずは低コストで一件でも多くの応募を獲得し、サイトの価値と広告運用の基礎データを作りましょう。

加えて、多くのサイトでは応募プロセスに会員登録を組み込むことが可能です。この仕組みを導入すれば、応募数を増やす施策が、そのまま会員数の増加にも直結するという大きな利点があります。

フェーズ2:次に、収益モデルに最適化した戦略へ移行する

安定的に応募が獲得できるようになったら、次のステップとして、より売上に直結する戦略に移行していくのが良いでしょう。収益モデルや媒体の方針に合わせて検討します。下記は収益でモデル別の運用方針例です。

ケース1:「掲載課金型」サイトの運用戦略例

目的:顧客ごとの応募数を担保し、契約を継続してもらう(LTV最大化)。

思考法:最終的な目的は、掲載者数(=顧客数)を減らさないことです。応募が少なければ、掲載を取りやめてしまうお客様が出てくる可能性があります。そうした事態を防ぐための、効果的・効率的、かつ戦略的な予算配分やキャンペーン設計が鍵となります。

ケース2:「採用課金型」サイトが目指す運用戦略例

目的:採用決定率(採用数 ÷ 応募数)を最大化し、売上を伸ばす。

思考法:基本は「採用率」の高い求人を見極め、採用数を最大化する運用が中心です。しかし、それと同時にサイト全体の掲載求人数を維持するバランス感覚も不可欠です。

なぜなら、あまりにも一部の求人に応募が集中しすぎると、応募が入らない他の掲載企業が掲載を取りやめてしまう可能性があります。その結果、サイト全体の掲載求人数が減少し、求職者から見た求人サイトとしての魅力も低下してしまうからです。

最終的に目指すのは、「売上(採用数)の最大化」と、その土台となる「媒体価値(掲載求-人数の維持)」を両立させること。この視点に基づいた運用が求められます。

【ステップ3】数ある選択肢から「Google広告」を選ぶべき理由

Googleロゴ

Indeed、求人ボックス、スタンバイを最大限活用しても、まだ広告予算に余力がある。そんな時、次に検討すべきが、Google広告です。

世の中にはYahoo!広告やSNS広告などもありますが、Google広告を選ぶべき理由は明確です。それは、日本のスマホでの検索エンジンシェアは下記の通りで、Googleが圧倒的多数を占めているからです。

Google:93.7%
Bing:0.7%
Yahoo:0.7%

引用:https://ohdo.at21.jp/web/search-engine-share/

ただし、Google広告を成功させるには鉄則があります。それは「予算を一本化する」ことです。

Google広告の機械学習が最適化されるには、一般的に「月間30〜50件」のコンバージョンデータが必要と言われています。もし中途半端な予算をGoogleとYahoo!に分散させてしまうと、どちらの媒体も十分なデータが集まらず、最適化が進まないまま費用だけがかさんでしまいます。

これは料理に例えると、材料が中途半端では美味しい料理ができないのと同じです。広告効果を最大化するためには、まず必要なデータを一つの媒体にしっかり集めることが不可欠なのです。

【中〜上級者向け】「会員登録」を目的とした広告戦略

会員登録のイメージ画像

応募と同時に会員登録が完了する仕組みにしていれば、応募獲得に比例して会員数は着実に増えていきます。しかし、それとは別に予算を投下し、会員登録のペースをさらに加速させたいケースもあると思います。

その場合に有効なのが、純粋な会員獲得だけを目的とした広告戦略です。

これは、応募獲得とは全く異なるアプローチが必要です。例えば、「神奈川県の介護職専門!登録者限定のスカウトメールが届く」といった会員登録のメリットを明確に打ち出した専用のランディングページ(LP)を作成し、そこにリスティング広告やディスプレイ広告、地域ターゲティングができるSNS広告などでユーザーを誘導します。

その後はMAツールなどを活用し、会員のニーズに合った求人情報をメール配信していきます。ただし、会員から応募に至る転換率は高くなく、収益化には相当数の会員登録が必要なため、即効性は期待できません。

そのため、中上級者向けのマーケティング手法と位置づけています。

広告効果を最大化する「勝てる求人サイト」の条件

これまで広告運用による集客方法について解説してきましたが、どれだけ優れた広告戦略を立てても、その受け皿である求人サイト自体に魅力がなければ、応募の最大化は望めません。

「勝てる求人サイト」には、集客を成功に導くため方程式があります。

この「求人サイト構築」の分野で、700サイト以上という圧倒的な実績を持つのが、株式会社ウィルビーです。同社は多くの有名求人媒体の立ち上げも手掛けており、その代表である江本亮氏は、著名なYouTubeチャンネル「PIVOT」に出演し、「勝てる求人サイトの作り方」について解説しています。

動画の中で、多くの求人サイトが失敗に陥る3大原因として、以下の点が挙げられています。

① コンセプトなし:自社だけの「こだわり」が弱い
② 訴求下手:こだわりを求職者に伝える「広報」が弱い
③ 知識不足:安定したサイト運営に必要な「システム構築」への理解が弱い

これらが欠けていると、いくら広告費をかけても成果に繋がりにくくなってしまいます。

もしあなたが、
「広告を回しても応募が増えない」
「サイトの収益化がうまくいかない」
「これから求人サイトを立ち上げたいが、失敗したくない」といった悩みを抱えているなら、一度、専門家の知見に触れてみるも良いかもしれません。

下記のページでは、ウィルビー社が長年培ってきた「勝てる求人サイト」のノウハウや具体的な成功事例が詳しく紹介されています。

→ 700サイト以上の実績から学ぶ「勝てる求人サイト」の秘訣を見てみる

まとめ:求人広告運用の成功は「順番」と「戦略」が重要

求人サイトの広告運用を成功に導くためのロードマップを、改めて整理しましょう。

【ステップ1】Indeedで「応募獲得」に集中する。
【ステップ2】求人ボックス・スタンバイで、応募の量をさらに増やす。
【ステップ3】Google広告で、まだアプローチできていない層にリーチを広げる。

この「順番」を間違えないことが、限られた予算で成果を出すための最短ルートです。

しかし、最も重要なのは、この記事で繰り返しお伝えした「広告の運用方針」です。あなたのサイトの収益モデルはどちらですか? 今はフェーズ1ですか? それともフェーズ2ですか? いくらの予算で、何の達成を目指すのか。

もし、この運用方針を検討するのが難しかったり、より早く、着実に成果を出したいとお考えでしたら、ぜひ一度、クロスリンクにご相談ください。あなたのサイトの状況に合わせて、適切な広告配信については一緒に考え、提案させていただきます。

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澤田 有佑

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澤田 有佑

株式会社クロスリンク取締役。システムエンジニアを経て独立し、年間1億円以上のWeb広告運用やSEO実務を経験。Indeed認定パートナー(Silver+)、求人ボックスダブルスター代理店として、中小企業から大手企業まで採用課題を幅広く支援。応募数改善や採用単価削減の成功事例を多数持つ。現在は生成AIを活用した求人広告運用・コンテンツ制作に注力し、本メディアで採用マーケティングの最新知見を発信している。

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