求人ボックスとは、企業も求職者も無料で利用できる、国内最大級の求人検索エンジンです。求職者は希望の職種や勤務地などのキーワードを入力すると、インターネット上のあらゆる求人情報をまとめて検索できます。
この記事では、求人ボックスの仕組みや特徴、ほかの求人媒体との違いについて詳しく解説します。
【この記事で分かること】 ・求人ボックスの概要と仕組み ・主な求人媒体(ハローワーク・Indeedなど)との比較 ・求人ボックスを使って求人情報を掲載する方法 |
求人ボックスとは
はじめに、求人ボックスの仕組みや特徴、ほかの代表的な求人媒体との違いについて詳しく見ていきましょう。

サービスの概要
求人ボックスは、月間1,200万人以上が利用し、毎日100万件以上の新しい求人が掲載される、国内最大級の求人検索エンジンです。価格.comなどで知られる、東証プライム上場企業の株式会社カカクコムが運営しています。

求人を探す求職者は無料で利用でき、企業側も求人掲載を無料で行えます。
求人掲載の仕組み
求人ボックスの求人掲載方法は、大きく分けて以下の4種類があります。
- クローリング
- 直接投稿(採用ボード)
- XMLフィード
- 採用管理システム(ATS)
公式のメディアガイドでは、主な例としてクローリングと直接投稿の2種類が掲載されており、どちらの方法も無料で利用できます。

クローリングとは、企業の採用サイトや他の求人媒体に掲載されている求人情報を、求人ボックスが自動的に収集する方法です。企業側は特別な手間をかけることなく、自社の採用情報を求人ボックスに掲載できます。
直接投稿(採用ボード)は、求人ボックスの管理画面から直接求人情報を入力して掲載する方法です。自社サイトを持っていない企業でも、簡単に求人情報を発信できます。
特徴と強み
求人ボックスの主な特徴・強みとしては、以下が挙げられます。
- 独自の検索エンジン
- シンプルで使いやすいUI
- 国内最大級の利用者数
独自の検索エンジン

求人ボックスでは、独自の検索エンジンを採用し、ユーザーにとってより有益な情報を、検索結果の上位に表示します。入力した検索キーワードはもちろん、求人の情報量や新しさ、ユーザーのサイト内での行動なども考慮して、順位が決まる仕組みです。
シンプルで使いやすいUI

求人ボックスを運営するカカクコムは、価格.comや食べログといった、国内有数のWebサイトを運営してきた企業です。
求人ボックスはこれらの運営ノウハウを活かし、直感的で使いやすいユーザーインターフェース(UI)を実現しています。絞り込み検索機能も充実しており、職種や勤務地、雇用形態、給与など、さまざまな条件での効率的な絞り込みが可能です。
「2025年 オリコン顧客満足度®ランキング 求人情報サービス」では、2年連続で1位を獲得しており、使いやすさが特に高く評価されています。
参考:求人情報の一括検索サービス「求人ボックス」、「2025年 オリコン顧客満足度®ランキング 求人情報サービス」において、2年連続で総合1位に選出!
国内最大級の利用者数
求人ボックスは、2025年3月時点で月間利用者数が1,237万人、求人掲載数は2,000万件以上を誇る、国内最大級の求人検索サービスです。幅広い年齢層やエリアのユーザーが利用しているため、幅広い地域の求職者に対して、全国規模でアプローチできます。
より詳しいメリットとデメリットについては、以下の記事をご覧ください。
参考:カカクコムが運営する国内最大級の求人情報の一括検索サービス「求人ボックス」と、「Zキャリア プラットフォーム」の提携開始のお知らせ p3
ほかの求人媒体と求人ボックスの違い
求職者が求人を探す際には、求人ボックスに限らず、さまざまな求人媒体を参照します。
ここからは、求人ボックスとよく比較される「ハローワーク」と「Indeed」との違いについて、詳しく見てみましょう。
ハローワークとの違い
ハローワークと求人ボックスは、どちらも無料で求人情報を掲載できるサービスですが、それ以外の点では多くの違いがあります。主な違いは下表のとおりです。
求人ボックス | ハローワーク | |
運営元 | 民間企業(株式会社カカクコム) | 国(厚生労働省) |
掲載範囲 | Web上のさまざまな求人情報 | ハローワークで申し込みを受けた求人情報 |
サービス内容 | 求人情報の掲載 | 求人情報の掲載/求人掲載の相談/希望に沿った人材紹介/就職面接会などのマッチングイベントの開催/助成金や支援制度の案内 |
求人ボックスは、あくまでWeb上の求人情報を集約したプラットフォームであり、求人情報の提供に特化したサイトです。Web上のさまざまな求人ページから情報を自動収集するため、幅広い求職者層へのアプローチが可能です。また、収集する情報にはハローワークに掲載されているものも含まれます。
一方で、ハローワークは国として安定した雇用を支援するために、求人情報の提供だけでなく、職業相談や職業訓練、雇用保険の手続きなどのサービスを無料で提供しています。掲載されているのは、ハローワークに直接申し込まれた求人情報のみです。
Indeedとの違い
Indeedも求人ボックスと同じく、無料で求人情報を掲載できる求人サイトです。主な違いは下表のとおりです。
求人ボックス | Indeed | |
ユーザー数 | 1,237万人(2025年3月実績) | 2,060万以上※(2025年5月実績) |
有料プランのクリック単価 | 25~1,000円 | 不明(予算設定に応じた自動調整) |
伴走サービス | なし | あり(初期設定のみ) |
応募者との連絡手段 | 応募者の連絡先に直接連絡 | Indeedでのやりとりが可能 |
※引用:SimilarWeb,総訪問数,2025年5月
世界No.1の求人サイト※であるIndeedは、求人ボックスより多くの求職者にアプローチできる可能性があります。しかし、両者の違いはユーザー数だけではありません。
※Comscore, 総訪問数, 2024年3月
求人ボックスの有料プランでは、クリック単価を25円〜1,000円の範囲内で企業が自由に設定できます。一方、Indeedは予算に応じてクリック単価が自動的に調整されます。そのため、Indeedでは市場の状況など外的要因によってクリック単価が高騰し、意図せず費用がかさんでしまうケースもあるでしょう。
また、求職者への伴走サービスや、応募者との連絡手段など、機能にも違いが見られます。どちらの媒体が自社の採用活動に適しているか、事前に比較検討しましょう。
そのほかの求人サイトとの違い
マイナビやリクナビ、dodaといった求人サイトは、企業が各サイトに掲載依頼を出した求人情報のみが掲載されます。
一方、求人ボックスはクローリングを用いて、Web上に公開されているさまざまな求人情報を自動的に収集し、ユーザーが検索できる仕組みです。
この仕組みにより、求人ボックスは国内のほかの求人サイトと比較して、圧倒的に多くの求人情報を取り扱っています。ユーザーは複数の求人サイトを閲覧する手間を省き、効率的に自分に合った求人を探せるでしょう。
企業側にとっても、各求人サイトのフォーマットに合わせて求人情報を再作成したり、掲載申請をしたりといった手間が省けるというメリットがあります。
求人ボックスの使い方
求人ボックスは、求職者だけでなく、企業にとっても使いやすいように設計されています。ここからは、企業が求人ボックスに求人を掲載する方法について、詳しく見てみましょう。
求人の掲載方法
求人ボックスの掲載方法は、自社の採用サイトを持っているかどうかによって異なります。使い方を簡単にまとめると、以下のとおりです。
[自社の採用サイトを持っていない場合] ・採用ボードによる直接投稿、または採用管理システム(ATS)を活用する方法がある ・最短1日で掲載を開始でき、スピーディーな採用活動が可能 [自社サイトを持っている場合] ・クローリング(無料)や、XMLフィード(有料プランで利用可)も選べる ・連携までに1週間~1カ月半を要するため、急いでいる場合には不向き ・クローリングは掲載が約束されなかったり、採用ボードとの併用ができなかったりなどのデメリットがあるため、自社の採用サイトを活用するならXMLフィード連携がおすすめ ・ただ、XMLフィード連携は専門知識が必要なため、直接投稿を利用するか、必要に応じて代理店のサポートを検討する |
それぞれの方法について詳しく見ていきましょう。
また、より詳しい掲載手順については、以下の記事をご覧ください。
【1】採用ボードで求人ボックスに直接投稿

採用ボードは、求人ボックスのサイト上に直接求人情報を掲載する方法です。自社の採用サイトを持っていない企業でも無料で手軽に利用できます。用意されたフォーマットに沿って必要事項を入力するだけで、5分程度で求人票を作成可能です。
利用する際には、「アカウント作成」→「求人票作成」→「審査(通常1〜3日)」の3ステップで完了します。
【2】採用管理システム(ATS)を活用
求人ボックスと連携している採用管理システム(ATS)を活用し、求人ボックスに求人情報を掲載する方法があります。
採用サイトの構築と求人ボックスへの掲載を並行して進められるため、自社の採用サイトを持っていない企業におすすめです。
【3】自社の採用サイトをクローリング

クローリングは、Web上に公開されているさまざまな求人サイトから求人情報を収集し、求人ボックスが自動で整形・掲載する方法です。
この方法を利用するには、自社の採用サイトを持っている必要があります。企業側は特に会員登録などのアクションを起こす必要はなく、自動的に求人ボックスに掲載されるのを待ちましょう。
求人ボックスに掲載依頼を出すのも可能ですが、掲載が保証されるわけではなく、一度掲載されても継続的に掲載されるとは限りません。
自社の採用サイトで情報を公開してから求人ボックスに掲載されるまでの期間は、1週間〜1カ月半程度です。費用はかかりません。
ただし、採用ボードによる直接投稿との併用はできないため、注意しましょう。
【4】XMLフィード連携
XMLフィード連携は、求人ボックスが定める仕様に沿ったXMLフィードを用意し、求人ボックスと連携させる方法です。この方法も、自社の採用サイトを持っていることが前提条件となります。
XMLフィード連携を行うと、求人情報の更新内容を素早く求人ボックスに反映させたり、クローリングでは難しい求人タイトルなどの調整ができたりします。
この方法を利用するには、有料プランの契約が必要です。また、連携が完了するまでには1週間〜1カ月半程度かかります。
有料オプション
求人ボックスには無料で求人を掲載できますが、さらに効果的な採用活動を支援するための有料オプションも用意されています。

有料オプションを利用すれば、掲載した求人を検索結果の上位に表示させられます。無料掲載ではなかなか目に留まりにくい求人も、求職者の目に触れる機会が増え、応募数の増加が期待できるでしょう。
有料オプションの料金体系はクリック課金型となっており、1クリックあたり25円〜1,000円の範囲内で自由に設定できます。
求人ボックスの利用者属性

カカクコムが2020年5月に実施した調査によると、求人ボックスの利用者の属性は以下のようになっています。
- 性別:男性よりも女性が多い
- 地域:関東が半数近くを占める
- 年齢:35~44歳が最も多い
- 雇用形態:アルバイト・パートが最も多い
ただし、このデータは最新の情報ではありません。
求人ボックスは、あらゆる雇用形態や職種、業種での募集ができるため、特定のニーズに偏ることなく、幅広い求職者にリーチできる可能性があります。

求人ボックスの活用事例
実際に求人ボックスを活用して、採用成果を改善した企業の事例をご紹介します。
活用事例①:製造業
職種 | 製造・倉庫内軽作業・清掃・事務など |
雇用形態 | 人材派遣 |
掲載種別(無料・有料) | 有料掲載 |
掲載方法 | 連携ATS |
【活用の背景】
この事例では、求人ボックスからの応募はありましたが、本来ターゲットとしていた20~50代ではなく、60歳以上のシニア層の応募が多数を占めており、有効応募が少ないことが課題でした。
【運用の工夫】
この課題に対して、求人ボックスの有料広告機能を活用し、以下のような施策を実施しました。
1.原稿の分類
求人情報を「シニア歓迎」と「シニアNG」の2グループに分け、それぞれを別のキャンペーンとして配信
2.キーワード除外の設定
「シニアNG」キャンペーンに対して、検索キーワードに「60歳」「65歳」「70歳以上」「高齢者」など、年齢層を連想させるワードを除外
3.配信ターゲットの絞り込み
「シニアNG」キャンペーンでは、年齢60歳以上のユーザーを配信対象から外す設定を行い、表示対象を若年~中年層に限定
これにより、求人ボックスの検索エンジンにおいても、適切なユーザー層に求人が表示されやすくなり、無駄な応募の発生を抑えることができました。
【結果】
取り組み後は、60歳以上の応募者の割合が全体の50%→30%に減少。求める20~50代の応募が増加したことで、有効応募率が大幅に改善されました。他の求人広告媒体と比較しても、求人ボックスの方が有効応募あたりのコストパフォーマンスが高いという結果になっています。
活用事例②:建築業
職種 | 施工管理(建築施工管理・土木施工管理・設計施工管理 など) |
雇用形態 | 正社員限定 |
掲載種別(無料・有料) | 有料掲載 |
掲載方法 | 連携ATS |
【活用の背景】
クロスリンクの広告運用代行サービスでは、複数の求人媒体を併用することで応募機会を広げる運用を行っています。求人媒体ごとに露出の仕組みや検索ロジックが異なるため、特定媒体に依存せず幅広い網を張ることで、応募機会の最大化を図っています。
一方で、媒体数を制限してしまうと表示機会が減少し、応募数の減少リスクが生じるため、その補完策として求人ボックスを活用しています。
求人ボックスは、配信設定の柔軟さに優れており、的確なターゲティングによって有効応募の割合を高めやすい点に魅力を感じ、継続的に有料掲載を行っています。
【運用の工夫】
1.注力キーワードの入札強化
「建築施工管理」「設計施工管理」「土木施工管理」など、職種に紐づくキーワードのクリック単価を引き上げ、検索結果での露出を強化。
2.曜日・時間帯別の入札調整
応募が集まりやすい曜日・時間帯には入札を強化し、応募が少ない時間帯には抑えることで、広告費の無駄を削減。
3.除外キーワードの設定
「シニア」「アルバイト」「契約社員」「業務委託」など、正社員希望とは異なるワードを丁寧に除外し、無効クリックの抑制を実施。
4.年齢ターゲティングの最適化
有効応募が期待しづらい10代および60代以上を配信対象から除外し、20〜50代を中心とした即戦力層に絞って表示設定。
【結果】
この事例では、有効応募率が、30%→60%へと向上しました。配信設定の最適化によって、クリックあたりの応募の質が高まり、無駄な広告費の抑制にもつながりました。
まとめ
求人ボックスは、株式会社カカクコムが2015年から展開する、国内最大級の求人検索サイトです。無料で求人を掲載できる一方で、競合となる求人サイトも多く、求人情報の質が応募数に影響します。
効果的かつ効率的な採用活動を行うには、広告運用のプロによる支援の活用がおすすめです。クロスリンクは、求人ボックスの運用実績6年以上、13万件以上の求人を取り扱い、顧客定着率は97%以上という実績・経験をもとに、業種・職種問わず、各企業に合わせた最適な運用支援をご提供いたします。
- どの求人媒体も応募単価が高騰していてやってられない
- どの広告を使えば費用対効果が良いのかわからない
- 一度掲載したけど効果がなかった
- 難しい言葉が多くて理解できない
このようなお悩みをお持ちでしたら、まずはお気軽にご相談・お問い合わせください。